代替わりで父親から社長のポストを継承することになりました。
引き継がせて頂くタイミングで古くなった社長室のリフォームをしました。ただ出来上がった部屋は新しいのに寂しく殺風景に感じました。
その時、父親が飾っていた絵画を思い出し、父親に想いを馳せ、絵を探しに行こうと考えました。
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友人に紹介してもらったギャラリーを訪れようと連絡をしてみました。
約束の時間にギャラリーを訪れると、優しく迎え入れてくれるギャラリストの声に、私の緊張感は薄れていきました。
ひとつひとつの絵の意味や背景をギャリストの方が丁寧に説明してくれます。
ただ、絵を買うという行為が初めてだったので、自分でも描けそうなこのシンプルな絵にどれほどの価値があるのかも理解出来ずにいました。
すると「展示していない作品もございます」と沢山の作品をストックルームから出して見せてくださりました。
逆に決めきれず、一つのギャラリーだけで決めてしまうより、他の候補も検討したいと「次に観たいところがあるので」とその日は結局ギャラリーを後にしました。
次に向かったのは百貨店内のアートスペースで、たまたまそこに作家本人がいらして、作品の説明をしてもらいました。ところが、その説明は自分が感じた絵の印象とは違和感を感じるものでした。説明を聞きながら、さっきまでいたギャラリーの作品たちとギャラリストを思い浮かべている自分がいました。
もう一度観てみるか。
次の日、再び連絡をして訪れました。
気になる作品たちをギャラリストが壁に飾ってくれて、対面の時間がはじまります。
無言でそれぞれの作品たちと向かい合っていると、そのうちのひとつの作品からビリビリっと電気が身体に走りました。
そんな初めての体験に自分自身驚いたと同時に迷いは消えていました。
「この絵をお願いします!」
それが私の最初の絵画「Lucky Marble X 2」です。
1カ月後、額装が終わり約束の日に社長室に飾っていただきました。
部屋には生命が宿ったように感じました。また絵もギャラリーで見た時より活き活きしているかのように感じました。一方で私は感じたことのない高揚感に包まれたのを今でも覚えています。
それ以降、阿部先生の作品に魅了され
、ギャラリーへしばしば足を運ぶようになりました。
今では社長室はもちろん、会社全体が阿部髙大ギャラリーになっています。
私が選ぶ作品たち、目に見えない精神的なARTを許容し、共有してくれる社員たちには、信頼と感謝を感じるばかりです。
阿部先生のARTを迎え入れてから売上も4倍以上に上がりました。
夢は、収集させていただいた作品を展示し、阿部先生の作品を少しでも多くの人たちに堪能してもらえる美術館を創りたいと考えています。
愛知県 51歳 製造業 会社役員
社員数300人 海外工場アリ
(このお客様は、同じように企業を営んでおられる経営者の方々に、社内のARTを見学開放しています。ご希望の方はギャラリストにお声掛けください。)